隼聖内科クリニック

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書籍紹介;『先生、このへんどうでしょう? 対談から学ぶCKD診療スタンダード』

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8月も下旬になりましたが、まだまだ暑い日が続いています。
最近、メディカル・サイエンス・インターナショナル社から一冊の新刊本が刊行されました。
その名も、『先生、このへんどうでしょう? 対談から学ぶCKD診療スタンダード』というタイトルからしてユーモアたっぷりというか、思わず手に取ってしまう面白そうな本です。

筆者の一人である塚原知樹先生は、実は私の研修医時代のペアを組んでくれた先生で、当時からあり余る優秀さと人柄の良さを兼ね備えた先生で、塚原先生と一緒に過ごした研修医時代の毎日は私にとって財産です。
現在は渡米してシカゴ大学腎臓内科で大活躍されています。今回は聖マリアンナ医科大学腎臓内科の今井直彦先生とのコラボ作品で、このお二人のコンピでの書籍もこれまでに多数あります。
今回は、プライマリ・ケアでも頻回に遭遇しうるいわゆる(透析するほどではない普通の)CKDにフォーカスをあて、血圧、脂質管理、尿酸、体重、などの各管理はどうすべきかについてお二人のベテラン腎臓専門医が対談しながら読み手に最新の知識を紹介していく形になっています。
さすが塚原先生、これまでに何冊も本を執筆されているだけに選びぬかれた言葉の言い回しで、テンポよくたくさんの知識がぐんぐん入ってきます。
腎臓内科に限らず一般内科であれば誰でも診ることになるCKDについて、先ほどの血圧その他諸々の要素が予後へ与える影響がどこまでわかっているのか、どこまで管理すべきなのかが二人の経験豊富な腎臓内科専門医の視点で語られます。日頃なんとなくやっていることをしっかりと最新のエビデンスで理由付けしてくれる、こんな本が欲しかったのです。

『先生、このへんどうでしょう? 対談から学ぶCKD診療スタンダード』
今井直彦 (著), 塚原知樹 (著)
出版社 メディカル・サイエンス・インターナショナル (2024/7/26)

塚原先生は難しいことを簡単な言葉で説明できる稀有な指導者だと思いますが、一気に読ませる軽快かつ文章の最後に、塚原先生の文学的な造詣の深さがひしひしと伝わってくるようなジョークもあって、最後にクスッと笑わされて各章の読後感もとても良い本です。